日本縦断<17日目>初の福井へ

2020年8月5日水曜日

2015.08日本縦断

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150909


流石にいつまでも大阪にはいられない。
ここから北海道を目指すわけだが、太平洋側は生活圏を通ることになってしまうので、もちろん日本海側を通ることにする。

まずは放出から大阪に出たいところだが、平日朝の通勤ラッシュに捕まってしまった。
京橋駅で1時間くらいぼけーっとしたあと、ピークを避けて大阪駅へと向かう。

無意識にエスカレーターの右側に立ってしまいサラリーマンに舌打ちされる実績を解除。
大阪に行くとなるとだいたい新大阪駅になるから、大阪駅は新鮮ね。
このあとのことを何も考えていなかったので、駅内にあるカフェで作戦会議。
長旅になると、時間に余裕があるので気持ちにも余裕が出る。
こういう時間が惜しくない。
ここから鉄道業界ではおなじみの米原に出る。
京都線など聞いたことがないと思ったが、東海道線一部区間の愛称らしい。
根岸線みたいなもんか。
といううわけで米原です。
米原の中学生も合唱コンクールでマイバラード歌うのかな。
乗り換えで30分くらい暇になるので、恒例の駅前探索を敢行する。
途中で見つけた近江鉄道乗り換え口。
こういう地方ローカル線の寂しげな有人改札はグッとくるものがある。
駅前。マジでなんもねえ。
あんまり散策のし甲斐がなかったな。戻ろう戻ろう。
ん、遠くに「駅弁の井筒屋」なる看板が見える。
ああいうのが駅前にあるってことは、米原では定番ってことなんだろうな。
うおっ、来た時は気付かなかったのに、駅内にあるじゃん。
でもあんまりお腹すいてないし・・・今回はいいかな。
ウワーッ二度あることは三度ある。
これもう買えってことでしょ。
はい。
一番高いやつを買ってしまいました。
風呂敷のような包装紙。今までに見たことがないタイプ。
井筒屋「湖北のおはなし」は1150円。今は値上げして1200円になっている。
季節によっておこわの具が変わる。
ホームページでは栗ご飯だが、夏の今は豆ごはんだ。
彩りも良く、しっかり味の濃いおかずで構成されている。
そして意外と量がある。うまい。
某バラエティ番組を彷彿とさせるサイコロ。
これで行き先でも決めるのか。
中身はキャラメルではなく飴でした。
こういうパターンの駅弁も初めてだ。
近江塩津駅で乗り換え。滋賀県最後の駅。ここから先は福井県だ。
やっぱり乗り換えまで30分ほど時間があるので、駅前散策に向かう。
なんとまぁ思っていたより田舎ねえ。
やっぱりみんな特急サンダーバードとか乗るし、需要無いんだろうなあ。
在来線はみんなこの近江塩津駅で乗り換えらしいので、たいした駅じゃないのに乗り鉄には有名な駅らしい。
黒磯的な?(いや黒磯はもっとデカいが)
駅前はすがすがしいまでに何もない。
反対側を翻ってみてもやはり何もない。

駅舎は古民家風でおしゃれ。
雨天だったのでイマイチ映像に張りがない。
改札のあたりは結構きれい。
というか、こういう辺鄙な駅でも観光関係のポスターがベタベタ貼ってあるのは結構好き。
駅が生きている感じがする。
来たので乗ります。
こういう車両は首都圏であんまり見ないよね。西って感じがする。
15分程度で敦賀に到着。
駅構内に足を踏み入れた瞬間、真新しさを感じた。
改装したばかりなのだろうか。
駅前のバスロータリーも開発中といった感じだ。
おそらく現在金沢駅まで来ている北陸新幹線が、2023年に敦賀まで延伸する予定であるその準備なのだろう。
考えてみれば2008年ごろに金沢駅に来た時は今ほど立派じゃなかった。
新幹線が来るというのは相当の経済効果が見込めるのであろうことを実感。
おそらくこの名産品コーナーも今後拡大していくのであろうなあ。
次の駅へと向かう。
明日には近畿に台風が直撃する予定なのだが、ここで少し晴れ間が見えた。
せっかく自転車をもってきているところなので、なんとか持ちこたえてほしい。
はい鯖江です。鯖江をご存知?
鯖江は日本の眼鏡生産量トップの町。
「裸眼が最も似合わない男」「裸眼で家をうろついていると親に誰だお前と言われた男」である自分としては避けては通れない道だ。(そうなのか?)
鯖江駅外観。ちょっとした郵便局のよう。
そしてかなり晴れてきた。本当に自分は運がいい。
駅から折り畳み自転車で進むこと5分、けっこう立派なビルに行きついた。
これは顔はめパネル・・・だろうか。
こういう本来顔をはめるべきではないところに顔の位置を持ってくるパネル、嫌いじゃない。
めがねミュージアム内観。
それほど広くはなく、客もいない。シンプルに眼鏡の歴史や作り方などを紹介している。
壁には著名人たちの愛用した眼鏡が飾られている。
所ジョージ。サングラスのイメージが強い。
石原裕次郎。イカしたティアドロップのサングラスだ。
吉田茂!こんなものまで。写真は無かったが確かに丸眼鏡のイメージが強い政治家だ。
クラシックな眼鏡。今の形態に至るまでの変遷が見て取れる。

メガネベストドレッサー賞。というかそんなものあったのか。
当時は「メガネは医療器具であっておしゃれじゃない」というイメージがあったと聞き及んでいるが、今の風潮があるのもこういうイメージ戦略あってのことなのかもしれない。
いろんなアイデアメガネ。それは耳に挟めば良かろう。
レイスティンガーみたい。
ショップのほうにはウン十万円するメガネがずらり。
撮影禁止のため画像はなし。
買うつもりもないのにバカ高い商品を眺めているのは精神衛生上よくないので早めに立ち去った。
こういう小ネタ、好き。
まあまあ長居をしてしまったので福井へと向かう。
はい福井です。
駅はかなり綺麗。
ここも新幹線が開通することを見越してのことなのだろうか。

福井は恐竜王国で、日本一大きな恐竜博物館がある。
男の子は恐竜が好きと言うが自分はそうでもなかったのでそれほど興味をそそられない。
ところでこのオブジェ、結構面白いとは思うんだけど、コイツのせいでベンチが一席ぶん潰れているのはいいんだろうか。
駅前で謎のゆるキャラにナンパされる。
ちょうどゆるキャラグランプリか何かの投票期間らしく、清き一票を!と隣にいる外の人にしつこく迫られたが、渡されたQRコードが全然読めず投票できなかった。すまんな、名も知らぬゆるキャラよ。
駅外観。立派だ。おそらく新幹線が来るという話になる前はもっとみすぼらしかったに違いない。
駅の壁面トリックアート。バス等で駅に着けばこの角度から見れるのだが、反対に駅から出てきてこのトリックアートを見つけたときは何の絵だか分からない角度になる。
惜しいアートだ。
宿に向かう。
この日は駅から歩いてすぐのゲストハウスに泊まるのだがもちろんチャリで行く。
この町もチャリンカーに優しい道だ。
ゲストハウスは住宅街のど真ん中にある。
本当にここで合っているのか少し不安になるが、こういうところは閑静なので寝心地が良い。
福井駅前のゲストハウス「SAMMIE'S」は先月できたばかり。自分でちょうど50人目の客だということで、まだまだ真新しい内装が目を引く。
オーナーのサミーさんは東京で工学系の大学院を卒業したのちにインフラ業界で働くことになる(だいたい合ってるはずだけど違ったらごめんなさい)。
で、まあいろいろあって今ここでゲストハウスを始めたと。いろいろありすぎやろ。
ゲストハウスの良いところはその「ゆるさ」と地域性だろう。
18時ごろSAMMIE'Sに到着した自分は、福井について知るべくオーナーのサミーさんと雑談していた。ほかの客は外出中だ。
すると近所の友達だと言うかなちゃんがやってきて、勝手に輪に加わって雑談を続ける。そんなことをしていると近所から回覧板が回ってくる。
この感じだ。普通のホテルではありえないこの感じ。親戚の家に遊びに来たような、あるいは自分がその地域の一員であったかのような錯覚すら覚える。
こういうのが好きな人にとってゲストハウスはたまらないだろうし、苦手な人にとっては地獄そのものだろう。自分にはしっくりとハマった。
というわけで晩飯を紹介してもらった。福井はソースカツ丼が名物らしい。
そんなもんどこでも食えらあ。
ヨーロッパ軒はもともと東京は早稲田鶴巻町にあった総本店を福井に移転したもの。
カツ丼自体が日本で親しまれるようになった、その源流のひとつだというから驚きだ。
スタンダードっぽい定食を注文する。エビフライもついている。
丼にはキャベツや卵など余計なものはない。シンプルにソースとメシだけで勝負に出ている。
カツは薄め。味は濃いめ。飽きるかと思ったがなかなか乙なものであった。
帰り道。なんとなく足羽川沿いを散歩して帰る。
雲行きは怪しいが雨が降る気配はない。

途中、北ノ庄城跡公園なるものにぶつかる。
中世の日本史知識には疎い。
たぶん柴田勝家の石像。夜でもしっかりライトアップされている。
公園をうろついていると、どこからかジャズが聞こえてきた。


ライブハウスらしい。
自分は全然ジャズなど聞かず、チックコリアのスペインくらいしか知らないのだが、母親が相当なファンであることは知っている。
高校生の頃はジャズ喫茶でバイトしていたというし、トランペットも吹いていた。家にはレコードが何十枚もあるので、胎教で相当聞かされたのかもしれない。
そのせいだろうか、この時ばかりは北ノ庄クラシックスから流れてくるジャズの音色にしばし耳を奪われてしまった。心地よい時間だった。

宿に帰ると他の客がそろっていた。今夜は自分を入れて4人。全員男の一人旅だ。
一人目は20歳の学生。ついこの間はカンボジアを旅していたらしい。旅先であった人に「あなたにとって旅とは」を書いてもらっている。俺も何か書いたのだが、忘れた。
二人目は30代の男性。この方は海外協力隊でカンボジアにいたらしい。娘を奥さんに預けて一人旅に来ているそうだ。
三人目は40代の男性。別名妖怪おやじ。旅と妖怪が好きすぎて、水木しげるで有名な鳥取境港でゲストハウスを開くのが夢だという。年中放浪している旅狂い。(で、のちに本当に宿を開くことになったらしい。)
四人目は俺。無職。
「旅」とは・・・みたいな話をしていたら全員止まらなくなってしまった。
ここの宿には風呂がない。徒歩0分のところに銭湯があるのだが、もう閉店20分前というとに気が付き、みんなで慌ててダッシュで向かう。
帰りに謎の瓶ジュースを買ってくる。甘い。

明日はどこに行こう。起きたらサミーさんにオススメでも聞いて、適当に回ろう。

大阪1000-1123米原1201-1234近江塩津1301-1315敦賀1343-1420鯖江1643-1734福井

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