青ヶ島への道 4日目 青ヶ島村立図書館(下書き)

2019年8月5日月曜日

2019.08青ヶ島

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0805






今日も7時に朝ごはんの声で起こされる
もうやることやったしな〜でも大量のメシに備えて腹は空かせておかないとなぁということで二度目の大凸部へ
薄曇りで眺めは良くないがハイキングにはもってこいの気温だった
なんとなく全体的に靄かかってるような…これでもヘリは出たんだから明日は大丈夫そうだな
頂上の展望台でしばしぼーっとする
カナブンが50匹くらいギュンギュン飛んでいる

下山してこれからどうしようかと思案していると今日が月曜日であることを思い出した
そうか平日だから図書館があいてるんだ
こういう僻地の図書館には面白いものがおいてあるので、注目されづらいが実はオススメスポットなのである

図書館は役場と同じ敷地にある
広さはだいたい20畳くらいか
子ども向けの本が多く好感が持てる

そして、やはりあった郷土資料の山
結論から言うと午後6時までずっとこれを読んでいた

全体的に昭和30年頃のものが多い
まず最初に写真集を見る
といっても冊子や本のたぐいではなくお手製のボロボロのアルバムである
これには昭和32年に青ヶ島中学校はじめての修学旅行がおこなわれた様子が収められている
10日間ほどの日程で東京見物をしたようだが、あまりに隔絶したその生活環境から、東京の食事や環境に馴染めなかった様子がわかる
特に米や味噌汁、卵料理などがなかなか受け付けず、結局島の子どもたちの顔に笑顔が戻ったのは島の名産であるサツマイモをふかしたものを口にしたときだというのは可笑しいような悲しいような感じがした
動物園や公共交通機関、内地の学校との交流などは楽しかったようだが、海や空気の汚さには辟易したらしく、意外にもそのネガティブな感想もふつうに新聞に載っていたのは面白かった
修学旅行以外にも島の普段の暮らしぶりの写真があった
昔の田舎では当然の光景だとは思うがとにかく子どもがよく働いているのが印象的だった

ここで正午になったので一時帰宅
今日のお昼は明太子ししとうパスタ、かなり辛い
そして意外にも量が少ない(一般的にはふつうとされる量)ので拍子抜けだった

図書館に戻る

「青ヶ島調査報告」
これも昭和30年頃でたしか東洋大学か筑波大学によるものだった気がする
基本的な地理歴史産業風俗教育動植物などの詳細なデータと研究結果が載っている
これがおそらく青ヶ島で最初のちゃんとした研究であると思う
これをもとに行政はちゃんと青ヶ島の面倒を見ろよという言葉で締められている

「孤島の生活記録 青ヶ島」岸本
これは法政大学美術部の学生による昭和30年頃の手記である
この日読んだものの中で一番面白く、最初から最後までくまなく読んでしまった、もし青ヶ島に来ることがあって、日程に余裕があるか雨が降ったらぜひ読んでほしい
法政大学美術部は様々な学校に趣き絵を書くことの楽しさを教えるみたいな活動をしており、青ヶ島に来たのもその一環である
この手記とは別にちゃんとした報告書みたいなものがあるらしく、それだけにこの手記は率直な感想やユーモアに富んでいる
まず青ヶ島に行くのにメチャクチャ大変でみんなでゲロ吐いた話とか、船員が殴り合いの喧嘩を始めたせいで欠航になったとか、そういうのが実に面白い。
島についてからも子どもたちの島言葉や作文を引用しながら温かみのあるコミュニケーションの様子を描いている。何より手書きなのが(あたりまえだが)味があっていい。

「地域と教育」筑波大学
基本的には僻地教育あるあるな内容だった

「青ヶ島─その実態と問題点─」東洋大学
これもよくあるデータ集だった

あとはここには書かないけど青ヶ島に関するいろんな本とか研究データとか資料を読んだ

メモ
住民の名字
選挙権
はしけ

6時ごろ図書館をでる
というか開館時間1715までだったような…
これも島時間なのか、それとも熱心に資料を読んでいる俺を気遣ってくれたのか…

帰りに商店に寄る
商店は島でここ一箇所だけである
特に買うものもなかったがここのおばちゃんが好きでなんとなくおしゃべりしに来たのである
期待したとおりおばちゃんとの会話は楽しくいろんな話をしてくれる
内地から赴任してきた先生がここに愚痴りにくること、若い人との話は勉強になっていいということ、この時間になるとネコが集まってきてみんな名前をつけていること、ここからはヘリポートと夕焼けがいっぺんに見えること、息子が島史に詳しく雑誌に寄稿もしていること、、、
おばちゃんが元気なうちにまた来たいなぁと強く思った

宿に戻る
今日の晩御飯はソバ、刺し身、サツマイモ天ぷら、青菜のおひたし、ししとうの味噌和えなどなど
そういえば青ヶ島といえばサツマイモだと思ったが今日初めて食べた気がする
それともそれはもう昔の話なのだろうか
昭和の頃はイモばっか食ってたはずだが

今日はいつもの工事関係者3人と八丈島から水産関係の仕事できた2人と自分の6人
今日も若手をイジりたおして楽しく過ごした
特に今日は爆笑の渦という感じで本当に盛り上がった
もし青ヶ島でポルシェに乗った歌うピザ屋が誕生したらこの人です

さて、青ヶ島もいよいよ明日で終わり
冒頭に掲げた目標は…

島寿司を食べる/大凸部まで登る/ひんぎゃで蒸し料理/星空を見る/誰かと仲良くなる

全部達成できたね。よかったよかった。とりあえず悔い無し。
あとは明日無事に東京に帰ることです。あっ青ヶ島も東京都だった。

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